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微生物検査部門
- 微生物検査は、提出された検体を検査し、各部位に細菌の感染があるかどうかを調べます。
- 呼吸器感染:喀痰、気管支肺胞洗浄液、咽頭粘液、鼻腔液
- 消化器感染:糞便、胃液、胆汁、生検材料
- 泌尿器・生殖器感染:尿、膣分泌物、生殖器分泌物
- 血液・体腔液感染:動脈血、静脈血、胸水、腹水、髄液、羊水
- その他の部位の感染:膿、皮膚、耳漏、眼脂、関節液、ドレーン排液など
塗抹検査
検体をスライドガラスに塗り、染色して、顕微鏡で観察します。
迅速に対応できる検査で、以下のことがわかります。
- どんな菌がいるか グラム陽性球菌(GPC)、グラム陰性球菌(GNC)、グラム陽性桿菌(GPR)、グラム陰性桿菌(GNR)、真菌など
- 炎症反応はあるか 白血球の有無
- 検体は正しくとれているか 白血球や上皮細胞のバランスなど
これらの情報から、感染が疑われる部位の状態がある程度把握できます。
しかし、塗抹検査は≪迅速≫ですが、≪検出感度は低く≫、菌種までは特定できないため、詳しい検査結果は培養検査をしなければわかりません。
培養検査
検体を培地に塗り、その中に存在する細菌を培養(菌を育てて増やす)します。
菌は培養するとコロニー(集落)を作り、菌の種類により様々な特徴を示します。
同定・感受性検査
人にはそれぞれ性格があるように、菌にも固有の形態や特徴など、さまざまな性質があります。
このように、菌の性質を利用し、検出された菌が『何菌(何者?)』なのかを調べる検査を『同定検査』と言います。
また、悪さをしている菌を治療する(退治する)には、「どの薬」が「どれらいの量」必要なのかを調べる検査を『感受性検査』と言います。
これらの検査には、以下のようなものを使っています。
『MRSA』(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)
同定検査部分(赤):色の変化で判定します。
迅速検査
培養困難な細菌・ウィルス・トキシン(毒素)を、迅速に(15~30分)検出することができます。
- CDトキシン・CD抗原(糞便)
- ノロウイルス(糞便)
- ロタ・アデノウィルス(糞便)
- A群β容連菌(咽頭粘液)
- アデノウィルス(咽頭粘液、角結膜ぬぐい液)
- インフルエンザウィルス A、B抗原(鼻腔粘液)
- RSウィルス(鼻腔粘液)
- ヒトメタニューモウイルス(鼻腔粘液)