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当科は4人体制で診察治療を行っています。外来は水曜日以外の週4日で予約制としております。手術日は月曜日、水曜日、金曜日の週3日です。
2019年度の手術人数は約450人でした。頸部手術では耳下腺手術が最も多く34件でした。良性腫瘍が多いので後遺障害をできるだけ残さないように工夫しています。具体的には知覚神経である大耳介神経を極力温存し、術後フライ症候群の予防のため切除断端を筋膜や結合織で覆うなどしています。また、小児の全身麻酔下の鼓膜チューブ挿入術は術後入院の上、経過観察し、問題なければ日帰り手術としております。
悪性腫瘍に対しては毎週火曜日に頭頸部悪性腫瘍カンファレンスを当科、歯科口腔外科、形成外科、放射線治療科とともに行っています。進行した癌に対しては外科、心臓血管外科とも共同で手術を行うことで、軟組織再建・硬性再建・遊離空腸まで症例に応じた再建術を行っています。
T1または一部のT2は積極的に切除治療します。中咽頭、下咽頭などは全身麻酔下に消化器内科医と共同でESDで摘出することがあります。
一方、放射線の効果が高いと思われる症例に対しては放射線治療科とカンファレンスを行った上で、(化学療法同時併用)放射線治療を行います。当科は日本頭頸部外科学会の認定制度である頭頸部がん治療専門医の研修施設です。
嚥下障害に関してはリハビリテーション科とともに嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査を適宜行い嚥下機能評価を行っています。誤嚥防止手術や嚥下改善手術は患者さまのADL改善だけでなく、介護する家族の負担軽減につながっています。
氏名 | 役職 | |
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山下 安彦 | 統括科長 |
日本耳鼻咽喉科学会専門医 |
中 希久子 | 科長 |
日本耳鼻咽喉科学会専門医 |
平井 悠 | 科長 |
日本耳鼻咽喉科学会専門医 |
小山 貴久 | 科長 | 日本耳鼻咽喉科学会専門医 補聴器相談医 |
当科では学術的目的にて頭頸部悪性腫瘍全国登録に参加しております。
その際には患者様個人を同定できるような個人情報(名前、住所、電話番号など)は登録されません。