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これまでの伝統的な医学では、病気を治癒させること、そしてできるだけ延命を図ることが目標でした。もちろん、これは重要なことです。しかし、忘れられていた大切なことがあります。それは患者さんのQOLです(QOLはQuality of Lifeの略で、生活の質、命の質などと訳されます)。
どんな先端治療を行っても治らない病気がたくさんあります。病気が治らないとき、そして障がいが残るとき、従来は「医学の限界」と考える傾向がありました。しかし、それは違います。障がいに対するリハビリテーション治療を行うことによって、障がいを最小限にでき、障がいが残っても最大限のQOLを達成することができるはずです。
このようにQOLを重視しながら障がいを治癒する医学がリハビリテーション医学です。さまざまな疾患・外傷・病態により生じた機能障がいを回復し、残存した障がいを克服しながら活動を育む医学です。
診療報酬上のリハビリテーション医療は、基本的動作能力の回復等を目的とした理学療法、応用的動作能力や社会的適応能力の回復等を目的とした作業療法、言語聴覚能力の回復等を目的とした言語聴覚療法により構成され、いずれも実用的な日常生活における諸活動の実現を目的として行われるものです。
2024年4月現在、理学療法士16名・作業療法士9名・言語聴覚士3名で急性期リハビリテーションに取り組んでいます。なお、リハビリテー
ション科の診療は院内各科からの紹介のみ対応しています。外来リハビリテーションは原則行っていません。
2022年度 | 2023年度 | |
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脳血管障害、脳外傷 | 857人 | 962人 |
切断 | 12人 | 5人 |
外傷性脊髄損傷 | 31人 | 43人 |
内部障害 | 1,384人 | 1,568人 |
運動器疾患、外傷 | 1,436人 | 1,632人 |
神経筋疾患 | 24人 | 33人 |
その他 | 3,881人 | 4,653人 |