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中央手術部集中治療室は、2013年5月に手術室に隣接した西館2階に開設され、12床のうちICU6床、HCU4床の10床が現在運用されています。10名の麻酔科医師と29名の集中治療室看護師が24時間、365日勤務して重症術後患者を集中管理すると同時に、院内急変の重症患者も積極的に収容・治療し、各科の担当医の協力の下に院内ICU・HCUとしての役割を担っています。
本集中治療室では、臨床工学技士が常時院内待機して、補助体外循環や血液浄化の緊急導入にも対応できる体制を構築すると同時に、感染対策チーム(ICT)や栄養管理チーム(NST)等の多職種のチーム医療により、エビデンスに基づいた集学的な集中治療を実践しています。
一方、高度先進医療ではともすれば忘れられがちな人間の尊厳の尊重にも重点を置いており、術後疼痛管理やリハビリの早期導入により、可能であれば術後第1病日からの離床も積極的に図っています。また、最重症者用の2床以外の10床全てが20平方メートル近い個室となっており、プライバシーの維持や感染対策にも役立てています。さらに、鎮静スケールを用いて長期人工呼吸等の侵襲的治療に伴う精神的苦痛の軽減や夜間の睡眠の確保をするなど、よりきめ細かな手作りの集中治療を目指しています。